メンズミラドライ
近年、男性の美容医療への関心が高まる中、ワキガや多汗症の治療法として「ミラドライ」が注目を集めています。
男性は女性に比べて汗腺の活動が活発な傾向があり、ワキのニオイや発汗量に悩まされる方は少なくありません。
そこで今回は、男性特有のワキガ・多汗症の原因と、ミラドライによる治療がどのように改善に導くのかを詳しく解説します。
男性ならではのメリットや注意点、施術後の過ごし方なども含めて分かりやすくまとめました。
ミラドライによるワキガ・脇汗治療を検討している男性の方、必見です!
もくじ
男のワキガ・脇汗の原因
男性のワキガや脇汗は、女性のそれとは少し異なる特徴を持っています。
まずは、ワキガや多汗症の原因と、なぜ男性のワキガや脇汗が強くなりやすいのかについて解説します。
男のワキガの原因
ワキガの主な原因は、アポクリン汗腺から分泌される汗に含まれるたんぱく質や脂質などの成分が、皮膚の常在菌によって分解され、独特のニオイが発生することです。
男性は皮脂腺の活動が活発で、皮脂分泌量が多い傾向があります。
皮脂が多いほど細菌が繁殖しやすくなり、ニオイの原因物質も増えやすくなるため、ワキガが強く感じられるケースがあるのです。
また、男性ホルモンが多い方ほど皮脂分泌が盛んになる傾向があるため、思春期からニオイが目立ちはじめ、20代〜30代にかけて特に気になりやすくなります。
男の脇汗の原因
男性が脇汗をかきやすいのは、生理的に筋肉量が多く基礎代謝が高いことや、そもそも女性よりも汗腺の密度が高く、活動も活発なためです[1]。
さらに、ビジネスシーンではスーツやワイシャツを着る場面が多く、夏場だけでなく冬場も暖房が効いた室内との温度差で、脇汗に悩む男性が少なくありません。
加えて、飲酒や喫煙などの生活習慣も脇汗を増やす要因の一つと考えられています。
汗をかくこと自体は体温調節に不可欠ですが、脇汗が過度に出る状態、いわゆる「多汗症」のレベルにまで達すると、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
男と女のワキガ・脇汗の違い
男性と女性では、ワキガや脇汗の出方に以下のような違いがあります。
まず、男性の方が男性ホルモンの影響などによって汗腺や皮脂腺の活動が盛んになるため、ニオイが強い傾向があります[2]。
下記の表は、男性と女性の脇の臭いの強さを比較したものです。
男性の臭気強度 (平均±標準偏差) | 女性の臭気強度 (平均±標準偏差) |
---|---|
2.9±0.51 | 2.3±0.37 |
2.6±0.73 | 2.1±0.50 |
女性に比べると男性の方が、「脇の発汗量が多く」「脇の臭いが強い」のです。
ミラドライの仕組みと治療効果
ミラドライは「切らずに汗腺を破壊する」という画期的な治療法として注目されています。ワキガの原因となるアポクリン汗腺だけでなく、脇汗の原因となるエクリン汗腺にもアプローチできるため、多汗症にお悩みの男性にもおすすめの治療です。
ミラドライの仕組み
ミラドライは、マイクロ波(電磁波の一種)を利用して脇の皮下組織に熱を発生させ、汗腺を破壊する装置です。
皮膚の表面は冷却される仕組みになっており、必要以上に組織を傷つけるリスクを抑えながら、ワキガや多汗症の根本原因である汗腺に熱を集中させます。
ミラドライ治療の効果
ミラドライは、1回の施術でも約半分〜8割程度の汗腺を破壊できると言われています。
個人差はありますが、多くの方が「施術後すぐにニオイや汗の量が減った」と実感されています。
ミラドライのメリット・デメリット
次に、ミラドライのメリットとデメリットについて解説します。
メリット
切らずにワキガ・多汗症を改善できる
従来の手術では、皮膚を切開して直接汗腺を除去する方法が主流でしたが、ミラドライはメスを使わないため、皮膚表面に傷跡が残らない点が大きなメリットです。
また、ワキの突っ張りや痛みといったダウンタイムが手術に比べると大幅に短い点もミラドライのメリットです。
効果が半永久的に持続する
ミラドライは、汗腺を熱で破壊することによってワキガや多汗症を根本的に改善します。
破壊された汗腺は再生しないため、半永久的な効果が期待できます。
短時間で治療ができる
ミラドライの施術は、片側で30分、両脇で約60分(シングル照射の場合)が目安となります。ダブル照射でも両脇で90分ほどです。
カウンセリングや麻酔、術後のアイシングなどを含めても、半日ほどで治療を完了できるため、忙しい男性でもスケジュールを調整しやすいと言えます。
デメリット
治療費用が高額
ミラドライは保険適用外の自由診療です。
相場としては、両脇1回の照射で10万円代半ば〜30万円前後と、決して安くはありません。
クリニックによっては麻酔代やチップ代などがオプション料金になっていることもあり、安いと思ったけど実際には高額だったというケースもあります。
全ての汗腺を破壊できない
1回のミラドライ施術で破壊できる汗腺は、平均で50〜80%ほどと言われています。
残った汗腺が時間の経過とともに回復する場合があり、ニオイや汗を再び感じることもゼロではありません。
ただし、完全に施術前の状態に戻ることはありません。
より高い効果を求める場合は、2回目のミラドライ照射やボトックス注射などの併用を検討することがあります。
リスクや副作用がある
切開手術に比べてリスクは低いと言われていますが、以下のような副作用が起こる可能性があります。
万が一トラブルが発生しても、アフターケアが整ったクリニックであれば、適切な処置を受けられるため、施術前にしっかりと説明を受けることが大切です。
痛み
施術中は局所麻酔を行うため、ほとんど痛みを感じませんが、麻酔が切れた後に軽い痛みやヒリヒリ感を覚えることがあります。
鎮痛剤の服用や冷却パックで症状を緩和できますので、医師の指示に従いましょう。
腫れ・内出血
照射後は腫れが1〜2週間ほど続くことがあります。
個人差はありますが、赤みや内出血が出る場合もあります。
腫れが出ている期間は、少し脇周りに余裕がある服装で過ごしましょう。
しこり
照射による組織のダメージが原因で、硬結(しこり)が生じる場合があります。
一般的には数週間〜数カ月かけて徐々に柔らかくなり、ほとんど気にならなくなることが多いです。
感染
非常に稀なケースですが、施術部位が感染を起こすリスクも完全には否定できません。
患部を清潔に保ち、医師が処方する抗生物質を正しく使用するなどの対策が重要です。
ミラドライ施術の流れと施術後の過ごし方
次に、ミラドライの施術の流れと施術後の過ごし方について解説します。
実際の施術の流れ
カウンセリング・診察
初めに、担当医師がワキの状態を診察し、ニオイや汗の悩みの程度、既往症などを確認します。
適切な照射範囲やパワーなどを見極めるため、経験豊富な医師が担当します。
マーキング
ワキの大きさや発汗範囲、毛穴の位置などを見ながら、照射範囲のマーキングを行います。男性は脇の範囲が広い方も多いため、照射漏れがないようにしっかりとチェックします。
麻酔
ワキに局所麻酔の注射を行い、照射中の痛みを最小限に抑えます。
麻酔の方法はクリニックによって多少違いがありますが、当クリニックではツーメセント法という麻酔技術を採用しています。
マイクロ波の照射
マーキングに沿って、専用のハンドピースを肌に当てながらマイクロ波を照射していきます。
冷却機能と同時に吸引も行われるため、的確に皮下組織へ熱エネルギーを届けることが可能です。
両脇の照射が完了したら、アイシングで術後の腫れや痛みを軽減します。
ミラドライ施術後の過ごし方
施術当日
麻酔の影響でワキにしびれや違和感が残る場合がありますが、日常生活に大きな支障はありません。
施術当日はシャワー浴は可能ですが、湯舟への入浴は避け、患部を強くこすらないようにしましょう。
施術後2~3日
ワキ周辺が腫れたり赤みが続くことがあります。
患部を清潔に保ちつつ、医師から処方された薬や冷却パックなどでケアを続けてください。
冷却パックは直接ワキに挟まず、ハンカチなどで包んで使用すると良いでしょう。
施術後1週間程度
痛みや腫れは次第に落ち着いてきますが、まだ完全に引かない場合もあります。
仕事で重いものを持ったり、激しい運動をする際はワキを圧迫しないよう注意が必要です。少しずつ通常の生活に戻していきましょう。
施術後2週間程度
しこりや軽い違和感が残ることがありますが、時間とともに徐々に解消されます。大半の男性は、この頃にはほとんどの日常生活を通常どおりに送っているケースが多いです。
施術後1カ月
腫れや赤みなどの目立った症状はほぼ治まり、しこりや硬さも徐々に和らいできます。
個人差はありますが、この時期には「汗の量が激減した」「ニオイが気にならなくなった」と効果を実感される方が多いです。
何か気になる症状があれば、クリニックへ相談してみましょう。
プライベートスキンクリニックforMENのミラドライの料金
- シングル照射 187,000円
- ダブル照射 253,000円
※上記料金には、麻酔代・チップ代・アフターケア(薬・冷却パック)代が含まれています。※
※上記料金は2025年3月1日現在の料金です。最新の料金は料金表をご覧いただくか、クリニックへお問い合わせください。※
よくあるご質問
Q.ミラドライは男性にも効果がありますか?
A.男性にも十分な効果があります。男性のワキガや脇汗の原因であるアポクリン汗腺やエクリン汗腺に対してアプローチできるため、ニオイや汗の量を根本的に改善できます。
Q.ミラドライは保険適用ですか?
A.ミラドライは自由診療のため、保険適用外です。
そのため、治療費を全額自己負担する必要があります。
費用面がネックとなる場合は、クリニックによっては医療ローンなどの支払い方法を選択できる場合もありますので、予約時またはカウンセリング時に相談してみましょう。
Q.ミラドライの欠点は何ですか?
A.まず費用面が挙げられ、保険適用がないため高額になりやすい点があります。
また、1回の照射で全ての汗腺を破壊できるわけではないため、状況によっては追加照射が必要となる場合があります。
術後に腫れやしこりなどの副作用が出ることもありますが、正しいアフターケアを行うことで多くの場合は数週間から数カ月で改善していきます。
参考文献
[1]Experimental Physiology –Research Paper: Sex differences in the effects of physical training on sweat gland responses during a graded exercise
https://physoc.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1113/expphysiol.2010.053710
[2]Characteristics of Axillary Odor in the Modern Japanese Female
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sccj/51/2/51_147/_pdf
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所在地 〒530-0002 大阪府大阪市北区曽根崎新地1-3-16 京富ビル2階
TEL 06-6940-7101
FAX 06-6940-7102
受付時間 10:30〜19:00 (完全予約制)
この施術ページの監修医師
医療法人優聖会最高顧問井畑 峰紀
糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。

糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。
所属
- 平成15年
- 大阪医科大学 形成外科教室:入局
- 平成21年
- 大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任
- 平成24年
- 医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定
- 平成25年
- 某美容クリニック:院長就任
- 令和5年
- プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る
略歴
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery) 正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology 正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医