クレーター・ニキビ跡の最新の治療方法とは?


せっかくニキビが治っても、ニキビ跡が残ってしまうケースは少なくありません。ニキビとニキビ跡は切っても切り離せない関係であり、ニキビが長期間できやすい方ほど、ニキビ跡ができるリスクも上がります。ですから、ニキビができやすい方は、ニキビ跡を残さないためにも、まずはニキビ対策をすることが大切です。 美容皮膚科では、「今あるニキビの治療」だけでなく「ニキビができにくい肌質を目指す治療」や「できてしまったニキビ跡を改善するニキビ跡治療」も受けられますので、ニキビのお悩みに関するトータルサポートが可能です。 ニキビ跡の中でも治療が難しいと言われているのが、クレーター状のニキビ跡です。自力で改善するのは難しいため、対処法が無いとお困りの方もいると思います。さらに、重度のクレーターの場合は、美容治療でも改善が難しいケースや、目立たなくなるまでに時間がかかるケースもあり、本当に厄介です。 本日、ご紹介するのは、そんなクレーター・ニキビ跡の最新治療方法です。 今までのクレーター治療に比べ、より有効性が高い治療法ですので、クレーターを治したいとご検討中の方、今までの治療であまり効果が得られなかった方も、是非ご覧くださいね!
目次
クレーター・ニキビ跡の最新の治療方法とは?
クレーター状のニキビ跡の最新治療としておすすめするのは、真皮線維芽細胞を移植する肌再生医療です。 肌の再生に欠かせない肌細胞「真皮線維芽細胞」を活性化させて、肌機能の回復を促す治療法であり、クレーターのように凹んでしまった皮膚であっても、再生が可能です。
最大の難関「クレーター治療」
クレーター治療が難しいと言われている理由は、ダメージの深さにあります。 本来、炎症によって受けた肌のダメージは、表皮のように浅い層であれば肌が持つ修復機能によって徐々に元に戻ります。ただし、炎症が強く、真皮や皮下組織まで及ぶ深い傷やダメージは、破壊された肌組織の修復が追いつかずに、クレーターとしてへこみが残ってしまうケースがあります。 クレーターができている部分は、凹んで真皮の一部が無くなり正常なターンオーバーができないため、自然に回復するのは難しい状態となります。できてしまったクレーターは、極めて治りにくいということなんです。 また、このようなクレーターがセルフケアでは改善しない理由は、日常的に使用している化粧品などのスキンケアアイテムは、表皮の角質層までしか浸透せず、ダメージが及んでいる深層まで成分が届かないためです。 クレーター治療では、瘢痕組織に置き換わっている真皮層や皮下組織にアプローチする治療が必要となります。今までの治療では、クレーター部分にあえて傷をつけて、自然治癒力を高めて回復させる方法が主流でした。もちろん、徐々にクレーターが薄くなる効果はありますが、重度なほど改善までには施術回数を重ねる必要があるため、コツコツと長期間治療を続けなければなりません。 既存の治療に比べ、ダウンタイムや治療回数の負担を軽減し、より有効なクレーター治療が可能なのが、肌再生医療です。
真皮線維芽細胞移植はクレーター状ニキビ跡の最新の肌再生医療!
クレーター状のニキビ跡の最新治療としておすすめするのが、肌再生医療の一つである自家培養真皮線維芽細胞移植術です。 患者様の細胞から線維芽細胞を培養して、クレーターのある部分に移植する施術法で、肌本来の力を引き出して、へこんでしまった皮膚を徐々に再生する画期的な治療です。 初めの基礎治療では2~3回の通院が必要ですが、その後は半年~2年毎のメンテナンスで、お肌の定期的なケアが可能です。
ニキビ跡の種類
ニキビは、炎症が長引くほど毛穴周辺の肌組織へのダメージが強くなるため、ニキビ跡が残りやすくなります。ニキビ跡(ざ瘡瘢痕)は、色調と形態に影響を及ぼします。治りやすさや適した治療法は種類によって異なります。
赤みのあるニキビ跡(炎症後紅斑)
炎症によってダメージを受けた組織は、炎症を抑えるために毛細血管が拡張されて血流が増加します。皮膚が薄くなっている炎症部分に血液が集中するので、透けて赤く見えるのです。 通常、ニキビの回復と共に赤みも薄くなり消えていきますが、赤みが消えるまでに半年以上かかるケースもあります。強い炎症が続いて皮膚組織が壊されてしまうと、ニキビが治ってもニキビ跡として赤みが残ってしまいます。
くすみにニキビ跡(炎症後色素沈着)
炎症から肌を守るためにメラニンが過剰生成されると、メラニン色素が肌に沈着して残り、茶褐色の色素沈着のニキビ跡となるケースがあります。浅く軽度な色素沈着は、ターンオーバーを重ねると徐々に薄くなっていきます。真皮層までメラニン色素が及んでいる場合は、自然治癒は難しい状態となります。
クレーター状のニキビ跡(陥没性瘢痕)
ニキビを潰したり、悪化したニキビを放置して肌の深層までダメージが及ぶと、表皮の再生ができなくなり、肌の表面がへこんだり凸凹としたクレーター状のニキビ跡となるケースがあります。治療が困難なニキビ跡です。
硬いしこりのあるニキビ跡(肥厚性瘢痕)
ニキビの強い炎症を修復するために、コラーゲンが過剰に生成されて硬く盛り上がったしこり状のニキビ跡ができるケースがあります。自然治癒は難しいですが、クリニックでの治療は有効です。
クレーターの種類
ニキビ跡の中でも、治りにくいとされているクレーターは、アイスピック型、ローリング型、ボックスカー型の3つに分けられます。 皮脂分泌が多い鼻やこめかみ、眉間などに多くみられます。また、肌が乾燥しやすい頬や口元にもできます。頬のクレーターは特に目立ちやすい傾向があります。
アイスピック型
アイスピックで刺したような、開口部が小さめのシャープな深い穴ができます。傷が深く、真皮層や皮下組織まで及んでいるため、治療が難しいクレーターです。
ローリング型
境目が滑らかで緩やかにへこんだクレーターです。いびつな形をしたものや、開口部が5ミリ以上の大きめなものが多く、クレーターの底にできた瘢痕組織が下方向に引っ張られて陥没が起きていると考えられています。
ボックス型
境目がはっきりとしたクレーターです。深さは浅いものから深いものまであり、クレーターの底部分は平らになっている傾向があります。
一般的な治療方法
今回ご紹介している肌再生医療以外にも、既存のクレーター治療として、真皮層にアプローチができるタイプの治療法がいくつかあります。
レーザー治療
レーザー照射で細かい傷を作り、自然治癒力を高めて皮膚の入れ替わりを促します。 ・CO2フラクショナルレーザー
マイクロニードルによる治療
マイクロニードルを肌に刺して微細な穴をあけて、自然治癒力によって、皮膚の入れ替わりを促します。 ・ダーマペン ・ポテンツァ
ピーリングによる治療
薬剤の力で皮膚を溶かして再生させる治療法です。 ・マッサージピール
サブシジョン
クレーターの底部分の硬くなった組織を針で切断して、下に引っ張られる力を遮断して陥没を持ち上げる治療です。
最新の肌再生医療「自家培養真皮線維芽細胞移植術」とは?
自家培養真皮線維芽細胞移植術は、患者様の耳の裏から採取した肌細胞(線維芽細胞)を培養して、肌に移植する治療法です。注入した細胞は、細胞分裂を繰り返して肌機能を高めて、さまざまな肌の悩みを改善する効果が期待できます。 一般的な対症療法とは異なり、肌本来の力を回復させるのが肌再生医療です。
コラーゲンやエラスチンを産生してくれる線維芽細胞を増やす
移植した部分では、肌細胞(繊維芽細胞)が増加・活性することで、肌のハリや弾力、潤いを維持する真皮層の主要成分である、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が増生されます。移植した肌細胞の力によって、半年間ほどかけて穏やかに肌の状態が回復していき、その後数年間効果が維持されます。半年~2年後に追加注入を行うと、更なる肌再生の効果が得られます。
安全性の高い肌再生医療
アレルギーや仕上がりに関するリスクが低く、安全性の高い施術です。 ご自身の肌細胞を使って培養を行ったのちに注入するため、人工物を注入する施術に比べ、アレルギーや副作用がでる心配が少ない治療です。 線維芽細胞移植術は、肌の回復力を高める治療であり、ご自身が持つ肌本来の機能によってゆっくりと肌が再生されていくため、不自然な仕上がりになるリスクが極めて低いといえます。 また、採取した元気な肌細胞は、半永久的に凍結保存ができます。数十年経った後でも、若い頃に採取した肌細胞を培養して、注入が可能です。 肌細胞の冷凍保存や培養は、専門施設で行われるため、管理体制も万全で安全性の高い治療が受けられます。
組み合わせると良い!より効果が高まる施術
再生医療に分類されるACRS療法は、ご自身の抗炎症作用と成長因子を用いて肌のバランスを整え、真皮にある線維芽細胞の働きを活性化させて肌のお悩みを改善する治療です。ACRS療法を3回行ったのちに線維芽細胞の移植を行うと、お肌の再生効果がより高まります。
ACRS療法(自己血サイトカインリッチ注入療法)
ACRS療法は、患者様の血液から抗炎症性サイトカインと成長因子を抽出して3時間培養して患部に注入する治療法です。有効成分を増やした状態で注入するため、線維芽細胞の活性化作用もスピーディーに始まります。 年齢や採血時の体調によって品質に影響が出やすい血小板を用いたPRP療法に比べ、培養により生成した高濃度な有効成分を使用するACRS療法は、安定した効果が得られやすい治療です。 ACRSの導入方法は、ドクターの手打ち(ナパージュ法)、水光注射、ポテンツァ、ダーマペンから選択できます。注入部位の確実な見極めが可能な手打ちや、注入ムラがでにくい水光注射は、有効性が高くおすすめです。
クレーター状のニキビ跡治療はプライベートスキンクリニックにお任せください!
クレーターのニキビ跡の最新治療についてご紹介しました。 再生医療の一つである自家培養真皮線維芽細胞移植術では、移植した肌細胞が継続して若返りや創傷効果を発揮してくれますので、初期注入(2回または3回)の後は、半年~2年毎の定期的なケアで、長く効果を維持できます。 クレーターのニキビ跡の改善に有効ですので、是非お試しくださいね! 今までのクレーター治療で十分な効果が得られなかった方にも、おすすめです!
プライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様一人ひとりに最適な施術プランをご提案いたします。 ニキビ跡のクレーターでお悩みの方は、当クリニックへお気軽にご相談ください。 医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!
美容外科・ 美容皮膚科 |
西梅田駅から徒歩2分 プライベートスキンクリニック |
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所在地 | 〒530-0002 大阪府大阪市北区曽根崎新地1-3-16 京富ビル2階 |
診察時間 | [ 完全予約制 ] 10:30~19:00 |
DOCTOR.
このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery)正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology)正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
- ボトックスビスタ認定医
- レスチレン認定医
経歴
平成15年 | 大阪医科大学 形成外科教室:入局 |
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平成21年 | 大阪医科大学 助教(准):就任 |
平成24年 | 医学博士学位取得 |
平成25年 | 某美容クリニック:院長就任 |
令和5年 | プライベートスキンクリニック |
学会発表
- 第67回日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
- 額(おでこ)へのヒアルロン酸注入による輪郭形成の134症例 -使用量についての経験及び検討-
- 最新型医療ハイフ(ウルトラフォーマー®MPT)の77症例における経験及び安全性についての考察
- 第42回日本美容皮膚科学会総会(2024年8月31日~9月10日)
- PRPを用いた複合治療におけるざ瘡後瘢痕と毛穴開きの治療の当クリニックでの経験について