妊娠中にシミや黒ずみができやすい原因とおすすめの対策法を解説!


この記事でわかること
妊娠中は、女性ホルモンの影響によってメラニン色素が増加し、シミや黒ずみといったお肌のトラブルが起こりやすいのですが、薬やレーザーといった治療は受けられないことがほとんどです。 今回は、妊娠中にシミや黒ずみができやすい原因と、妊娠中でも使えるスキンケアアイテムや、シミや黒ずみができにくい日常生活の過ごし方について解説します!
目次
妊娠中にシミ・黒ずみができやすい理由

妊娠中にシミ・黒ずみができやすいのはホルモンバランスの変化が大きいです。妊娠後皮膚を強くするために、女性ホルモンであるエストロゲン・プロゲステロンの分泌量が増えます。これらのホルモンには、メラノサイトを刺激する作用があります。
この作用によってメラニン色素の生成が活発化するため色素沈着を起こし、妊娠中はシミや黒ずみができやすくなります。
妊娠中は肌がデリケートになりやすく、メラニン色素によって摩擦や外部の刺激から肌を守るために、こうしたホルモンの分泌が盛んになると考えられます。またホルモンバランスが乱れることで黒ずみやシミができやすくなるだけではなく、ちょっとした刺激でアレルギーになることもあり、かゆみ・赤み・肌荒れ・ニキビなど肌トラブルも起こりやすいです。
黒ずみやシミはホルモンの影響なので、女性ホルモンの減少とともに、産後数カ月かけて元に戻るといわれています。
ですが、近年では生活・ストレスの影響で産後も女性ホルモンがなかなか減少せず、黒ずんだ色が戻らなかったり、さらに濃くなるなんてことも……。
これを回避するためには、できるだけ妊娠初期からケアをし、黒ずみを増やさない!痕を残さない!ことが重要です。
妊娠中のお肌の変化
妊娠中は、ホルモンバランスの影響で妊娠期間全体にわたり体調が大きく変化します。お肌の状態にも変化が現れる方が多く、妊娠前とは肌質が変わってしまったり、思わぬ肌トラブルが起きてしまう方も少なくありません。どのような変化が起こり得るのかの知識があれば、不安が少しは解消されますよね。もちろん、妊娠中は使用できるお薬に制限があるため、気になることがあれば医師にしっかり相談するのも大切です。
- シミ、ソバカスが増える
- 体の各所が黒ずんでくる
- 刺激に敏感になる
- かゆみがでやすい
- 乾燥する
- 皮脂が増える
- ニキビ・吹き出物ができやすくなる
- 正中線ができる
- 妊娠線ができる
妊娠中のシミ
女性ホルモンの増加によってメラニン色素の生成が活発になると、色素沈着が起こりシミができやすくなります。
また、メラニン色素が増えることで、もともとあったシミが濃くなり目立つこともあります。
妊娠中にできやすいシミは、肝斑(妊娠性肝斑)・老人性色素斑・炎症後色素沈着です。
肝斑(妊娠性肝斑)
妊娠中に悪化したり、もっとも発生しやすいシミで、『妊娠性肝斑』と言われています。
帯のような形をしていて、比較的左右対称に、頬や額、口周辺にできやすいのが特徴のシミです。通常の紫外線でできるシミとは違い、女性ホルモンの影響で発生する一過性のシミで、産後ホルモンバランスが安定することで改善されやすいシミです。ただし、生活習慣や間違ったケアなどを続けると、産後も消えずに残りやすいため要注意です。
老人性色素斑
一般的なシミで、紫外線によるダメージでメラニン色素が過剰に生成され、体内に留まり沈着することで発生します。
メラニン色素を正常に体外へ排出するためには、ターンオーバーの働きを保つことが大切です。
ところが妊娠中は、ターンオーバーの働きが弱まりやすく、加えて女性ホルモンによるメラノサイトの働きが活発になっている状態です。
そのため、妊娠中に紫外線を無防備に浴びてしまうと、シミになりやすいのです。
このような外因的刺激によって発生したシミは、産後にホルモンバランスが整っても消えにくいため、注意が必要です。
炎症後色素沈着
妊娠中、肌は乾燥しやすくとてもデリケートになります。
そのため、ニキビやかゆみといったトラブルが起こりやすくなっています。
ニキビや虫刺され、掻きむしるなど外的な刺激を肌に与えることで炎症が起こり、メラニン色素の生成が活発になります。
通常は自然に改善されていきますが、妊娠中のメラニン色素の増加や紫外線が原因で、沈着が起こりやすくなります。
妊娠中はターンオーバーが乱れ、メラニン色素の排出が滞りやすいため、シミとして残ることがあります。
そばかす(雀卵斑)
遺伝的な要因でできるそばかすも、ホルモンバランスの影響で、妊娠中は濃くなる可能性があります。出産後は、少しずつ薄くなっていきます。
妊娠中のシミ対策におすすめのアイテム
妊娠中でも使えるシミ対策におすすめのコスメ・サプリをご紹介します。
クリスタルトマト(Crystal Tomato)
天然の成分から100%作られているので、妊娠中、子どもも安心して飲めるサプリメントです。
メラニンの生成を抑え、肝斑・シミ・ワキの黒ずみ・ニキビ跡を薄くし美白へ導きます。
レカルカ CFセラムアドバンス
水、油どちらにも馴染むビタミンCを配合し、フラーレン・アスタキサンチンによる抗酸化効果により、美白はもちろんニキビ・毛穴・保湿に効果的です。
妊娠中の黒ずみ
妊娠中に黒ずみができやすい部分は、ワキ・乳輪・デリケートゾーンです。
妊娠中に黒ずみで悩んでいる方は、本当に多いです。
妊娠中黒ずみができやすいのは、冒頭でもお伝えした通り女性ホルモンの分泌量が増えて、メラニン色素の生成が活発になり色素沈着を起こしやすいからです。
また妊娠中は、特に母親の体内の水分を胎盤に運ぶため、全身が乾燥しやすい状態です。
メラノサイトが活発化した状態で、乾燥した肌に服などで摩擦が生じることでも、黒ずみができやすくなります。
摩擦による黒ずみの場合、産後も元に戻りにくいため、妊娠中のケアがとても重要になります。
妊娠中の脇の黒ずみ
ワキは、もともとメラニン色素の生成が活発で、色素沈着を起こしやすい部分です。
妊娠中は、女性ホルモンの影響によってさらにメラニン色素の生成が活発になるため、黒ずみやすくなります。
またワキに、副乳と呼ばれる乳房と似た組織が存在する方は、黒ずみが濃くなりやすい傾向があります。
妊娠すると乳房は女性ホルモンの影響によって乳腺を発達させて、母乳の準備を始めますが、副乳もまた女性ホルモンの影響を受けます。
ワキの副乳に女性ホルモンが作用しメラニン色素の生成が活発になるため、副乳がない方に比べると、より黒ずみやすくなります。
乳輪の黒ずみ
乳輪や乳首はもともとメラニン色素が多い部分ですが、妊娠によって乳房にある乳腺が女性ホルモンの影響を受けることで、よりメラノサイトが活発になるため黒ずみやすくなります。
これは、授乳準備に向けての変化のため、妊娠中はほとんどの方が経験することです。
また、黒ずみだけではなく、妊娠中には乳輪にブツブツとしたモントゴメリー腺と呼ばれる、皮脂腺が目立つことがあります。
このモントゴメリー線によって、乳輪が黒ずんで見えることがあります。
妊娠によって乳首が黒くなることも、モントゴメリー線がブツブツなるのも、赤ちゃんを迎えるための大切な準備です。
そのため通常は、産後女性ホルモンが減少すると、自然と落ち着いてくるはずです。
デリケートゾーンの黒ずみ
デリケートゾーンは、外部からの刺激に敏感で、皮膚はまぶたよりも薄く、少しの刺激でも黒ずみやすいです。
妊娠中はより敏感となり、女性ホルモンの影響だけではなく、下着の摩擦によってもメラニン色素の生成が活発になりやすいのです。
妊娠中は体が重くなり、動きづらくなりやすいです。
そのため、座ったままで過ごすという方も多いのではないでしょうか。
そうすると、同じ部分ばかりに下着が擦れて大きな摩擦となることで、黒ずみが発生しやすくなります。
また、妊娠中はかゆみやにおいも気になる箇所です。
必要以上にゴシゴシ擦り洗いをして、デリケートゾーンに強い刺激を与えてしまう方も少なくありません。
これが、デリケートゾーンの黒ずみの原因になっている可能性もあります。
お腹の正中線
妊娠中におなかの中央に現れる一本の縦線を正中線と言い、茶褐色や黒っぽい色をしています。妊婦さんの約7割の方に出現します。女性ホルモンの影響によるメラニン色素の増加と、お腹が大きくなるにつれ皮膚が伸びて薄くなることが理由で、縦のラインが目立ちやすくなります。産後は徐々に薄くなっていき、目立たなくなるケースがほとんどです。
妊娠中にシミや黒ずみができにくい日常生活の過ごし方
妊娠中のシミや黒ずみ予防には、お肌を守るケアが必要です。保湿ケアやUVケア、低刺激性化粧品の使用、インナーの見直しなどで、肌への刺激をできる限り防ぎましょう。肌の乾燥を防ぐために、こまめな水分補給も大切です。
日焼け止め対策を徹底する
室内でも日焼け止めをきちんとつけ、外出時は帽子・日傘・UVカット素材の洋服で紫外線対策をしましょう。
しっかり保湿する
妊娠中は肌が乾燥しやすくデリケートな状態となるため、お顔だけでなく体もの保湿ケアも徹底しましょう。入浴後や洗顔後だけでなく、乾燥を感じるときにこまめに保湿クリームを使用しましょう。カサカサしている部分や黒ずみが気になる部位には、重ね塗りがおすすめです。
お肌のケアは低刺激のものを使う
刺激が強いものはアレルギーになることもあるので、お顔・身体のケアは低刺激のものを使用しましょう。肌質の変化に伴い今まで使っていたアイテムが肌に合わなくなるケースもあるため、肌トラブルを感じたらスキンケア化粧品を見直しましょう。肌荒れを抑える成分や美白化粧品の使用もおすすめです。
お肌を擦らないように気を付ける
黒ずみの原因になる摩擦!
顔や体を洗う時、化粧水をつける時もこすらないように心がけましょう。
こまめな水分補給
妊娠中のお肌のケアには、体の内側からのアプローチも大切です。妊娠中は、妊娠前に比べてより多くの水分が必要となります。水分不足になると、肌も乾燥しやすくなるため、水分補給を心がけましょう。一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつ複数回にわけてこまめに水分を摂るのがいいでしょう。
インナーを見直す
妊娠中は肌が敏感になっているため、インナーの素材によっては肌に刺激を与えてしまい、かゆみや赤みなどの肌トラブルが起こりやすくなる可能性があります。妊娠中は代謝がよくなり汗をかきやすくなりますので、吸水性や通気性がよく、柔らかい素材のものを選びましょう。
妊娠中にも使える!おすすめスキンケア
美容液
【レカルカ CFセラムアドバンス】
日焼け止め
【クリスタルトマト ビヨンド・サン・プロテクション】
サプリメント
【ワカサプリ 高濃度ビタミンC3000mg】
【ワカサプリ 還元型コエンザイムQ10】
【クリスタルトマト(Crystal Tomato)】
妊娠中にシミ取りレーザーは受けられる?
妊娠中や授乳中は、ホルモンバランスが大きく変化するため、以前に比べてシミや肝斑が増えてしまったとお悩みの方は少なくありませんが、当クリニックでは、妊娠中・授乳中の施術は行っておりません。 妊娠中の施術による直接的な影響は報告されていませんが、施術によるストレスが胎児に与える影響は予測がつかないため、安全性を最優先しています。 シミ治療には、シミ取りレーザーや肝斑治療に有効なレーザートーニング、内服薬、外用薬(ハイドロキノン)などの選択肢があります。出産後のシミや肝斑の治療は、授乳が終わってからとなります。
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よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
妊娠してから脇や乳首の黒ずみが気になります。
妊娠すると、胎盤から分泌される女性ホルモンによって、メラニン色素の生成が活性化します。これによって色素沈着が起こり、脇や乳首などが黒ずんだり、シミができやすくなります。
これは、産後の授乳による刺激から肌を守るためと考えられ、通常は産後にホルモンバランスが戻ることで、自然と戻ります。
妊娠するとデリケートゾーンも黒ずみますか?
脇などと同じように、女性ホルモンの分泌量の増加によりメラニン色素が増えることで、妊娠中はデリケートゾーンも黒ずみやすくなります。
それだけではなく、下着の摩擦でも、黒ずみやすくなります。
元々デリケートゾーンは、外部からの刺激に敏感で少しの刺激でも黒ずみやすい部分なのですが、妊娠中はより敏感となり黒ずみが濃くなりやすいです。
摩擦による黒ずみの場合は戻りにくく、妊娠中のケアがとても重要になります。
美容外科・ 美容皮膚科 |
西梅田駅から徒歩2分 プライベートスキンクリニック |
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診察時間 | [ 完全予約制 ] 10:30~19:00 |
DOCTOR.
このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- 一般社団法人日本創傷外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
経歴
平成14年 | 大阪医科大学医学部医学科:入学 |
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平成22年 | 大阪医科大学付属病院 形成外科学教室:入局 |
平成23年 | 守口敬任会病院:入職 |
平成25年 | 東住吉森本病院:入職 |
平成27年 | 大阪医科大学付属病院 形成外科学教室:入職 |
平成28年 | 東住吉森本病院:入職 |
平成30年 | プライベートスキンクリニック:入職 |
学会発表
- 第67回 日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
- ヒアルロン酸によるたるみ・ほうれい線改善治療における100症例の経験及び考察
- ヒアルロン酸による鼻の整形93症例の経験及び考察